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2008年1月20日 (日)

似非(えせ)エコ

年賀ハガキから火がついて、「再生紙」までが炎上している。

以前、サプライ事業に関わっていたことがあるので、無関心ではいられない。

そもそも、「再生紙」でありながらバージンパルプと同等の質を求めることに無理があるのだ。
そんなことは当時の関係者は皆知っていたはず。

ハガキを例に取れば、今や年賀状を自宅でプリントするのは当たり前になっている。
ということは、市販のインクジェットプリンタのインクがキレイに乗ることが要求されるわけだ。

印刷が映えると言うことは、紙の繊維がきれいに揃っていることだ。

再生紙の製造工程を考えれば、この要求がいかに無理難題かわかろうと言うもの。

コピー用紙も然り。

コピー機で、オフィスで最も使われているのは30~50枚/分のレンジだが、原稿台で読み込んだ画像を感光ドラムに描画し、それを搬送されてきた用紙に転写、さらに繊維の中に定着させるのである。

この複雑な工程を1分間に30~50枚(機械によっては100枚超)行わなければならないのだ。
高速になればなるほど、搬送される用紙の品質は高くかつ一定であることが要求されるのは当然だろう。

そんなところへ、繊維がブツ切れで縦目と横目が垂直に交わっていないような用紙を流したらどうなるか・・・

金に糸目をつけずに研究開発できれば、技術的には可能かもしれない。

しかし、市場は「再生だから安いだろう」という何の根拠もない安易な発想で値引きを要求する。中でも最も始末が悪いのが官公庁だ。

とある番組で識者が「正直に言えばよいのに」などと言っていたが、それこそ入札の実態、官公庁商売の実態を知らない輩の発言だろう。

無論、これは「偽装」には違いないわけで、その行為自体を擁護するつもりはないが、だからといって業者(企業)側だけを糾弾するのは、片手落ちじゃなかろうか。

再生紙を使う以上、ユーザー側も「白さ」と「映りのよさ」を要求しないことだ。

そして今や再生紙市場では東アジアでの価格が高騰していて、メーカーとしたらダンピングが続く日本市場より、高値で推移する市場を優先するのは当然なのである。

つまり、安値で推移するにも関わらず、供給量の確保は非常に厳しい、というのが国内市場なのだ。

この状況も踏まえた上で、正当な価格競争を進めるべきだろう。

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「偽装」とはちょっと意味が違うが、ハイブリッドカーが妙な脚光を浴びているが、これはどうだ?

CO2の排出量が少ないとか、100%電動ならばCO2排出量ゼロとか、勘違いしてしまいそうな美辞麗句が並ぶが、仮に排出量ゼロとなっても、それは自己満足に過ぎないのではなかろうか?

今乗っているクルマが直接はCO2を吐き出していない、というだけで、そのエネルギー源となっている電力はどうやって供給されているのかを考えれば、答えは自明。

オートキャンプ場に象徴されるような、表向きキレイで整備されたキャンプ場で、油を思いっきり使って料理をし、後片付けは炊事場で合成洗剤をたっぷり使ってきれいに洗い、自然の中で気持ちイイ~などと満足している傍らで、商業主義に走る施設側では炊事場の排水は何の処理も施さずにそのまま川に流している・・・

利用者側は薄々それを感じてはいるが、直接自分の手で川に油や残飯を流していないことで罪の意識が希薄、敢えて自ら水を差すような詮索はしない・・・

そんな光景と、ハイブリッドカーや電動自動車の大騒ぎは、見事にダブってしまうのだが・・・

本当にエコな生活を標榜するなら、便利さを求めちゃいけない。

まず何よりも、クルマを捨てることから始めなきゃね。
(地方都市じゃ絶対無理だ・・・)

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