廃れ行くTRAD
今年は体型が変わってしまったために非常に不経済な一年となった。
去年のスーツの多くが入らない、つまり買い替えの必要に迫られたわけだ。
私の好みのスーツは、もう世の中にはほとんど出回っていないことは、夏用のスーツを探した時に痛感した。
結局、購入した夏物スーツ全てはパターンメイドにせざるを得なかった。
ダメモトで冬物を探したが、やはりダメだった。
・・・というわけで、パターンメイドであろうがなかろうが、出来るだけコストを抑えて作りたかったが、結局夏物を頼んだTHE POPPYとテイジンメンズショップでまた作ることになりそうである。
THE POPPYは知る人ぞ知る、あの元町の老舗トラッドショップ。
横浜そごうに支店を出しているのだが、ここの女性店員2名(2人ともそこそこのご年齢である)は、商品知識がしっかりしており、とても安心だ。
ちなみにPOPPYのペイズリー柄のネクタイは上質で、他では見られない逸品である。
それにしてもショップ店員の質も低下したものだ。
J.PRESSは店舗による差が大きい。
とてもトラッドメーカーの店員とは思えないような者もいるが、唯一の救いは、辛うじて『Trad-Ⅰ型』を作り続けていることだ。このことで、少なくとも「三つボタン段返り」は言葉として通じる。
最悪なのはNew Yoker。『Trad-Ⅰ型』をサンプルとしても作っていないため、若い店員にはこの単語はまず通じないし、ましてや「三つボタン段返り」など「???」である。
曲がりなりにもその昔、タグに誇らしげに「Traditional」と記していたメーカーとは思えない変節ぶりだ。
店内を見回してみても、袖口のボタンは4つでサイドベンツのモノばかり。
八重洲地下街店の店員に至っては、「昔のトラッドは売れない」と言ってのけた。
トラッドに昔も今もあるか!
昔から形を変えないから「traditional」と言うのだ、馬鹿者め!
その点、『Trad-Ⅰ型』があるか否かは別として、Brooks BrothersやRalph Laurenは少なくとも店員の質は一定レベル以上、さすがだ。
それにしても、である。
三つボタン段返りのスーツ、コインローファー、ステンカラーのコート・・・
定番中の定番。何も特別なことは望んでいないが、TRADがすっかり廃れてしまった今、普通に入手するのが困難になってしまった。この状況はこれからも良くなることはないのだろうか?
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