文化・芸術

2008年6月29日 (日)

旅の恥

イタリアのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂が受難だ。

トラブルの元は日本人観光客。

まず2月、岐阜市立女子短期大学の学生が、見晴らし台の大理石の壁に、油性マジックで落書き。ご丁寧に自分の名前や学校名まで書いたらしい。

日本人観光客からの連絡によって発覚。学校側は教会側に謝罪文を送り、学長が学生に口頭で厳重注意したという。

さらに、3月には京都産業大の男子学生3人が、大聖堂最上階の柱3ヶ所に、油性ペンなどで名前や「イタリア旅行記念」「京都産業大学」などと書いた。

こちらも教会に電話で謝罪、モラル向上のためのハンドブックを全学生に配るほか、この学生3人を14日間の停学処分にした。

コレだけでも充分噴飯モノなのに、今度は水戸市の私立常磐大高の硬式野球部監督がやらかした。

旅の恥はかき捨て・・・とは昔から言われることだが、これを「だから何をやっても許される」と曲解するムキが多過ぎる。

他人様の家に上がり込んで「落書き」という“痕跡”を残してしまったら、それは“書き捨て”ることにはなっても、その行為は決して“捨て”られないのだ。

ご丁寧に自分の所属や名前を堂々と書き残すあたりに、罪の意識の希薄さ、文化財への意識のなさ、幼稚さがうかがえる。

日本人のモラル云々の前に、いつから日本人はこんなに愚かになったのだろう?

そして今回の処分だ。

かたや「口頭で厳重注意」、かたや「14日間の停学処分」

はっきり言って、甘すぎやしないか?!

数年後にこの愚者たちが、かつての蛮行を得意気に周囲に話す光景が目に浮かぶ。

マスコミも、明確に器物損壊罪として実名報道すべきだ。

最後の野球部監督にどんな処分が下されるか、見ものである。何せ、この高校は夏の甲子園出場校なのだ。

30歳にもなって事の善悪すら判断が付かない輩を教職においておく必要はない。しかし、だからと言って「出場停止」はお門違いだろう。生徒には何の責任もないし、贖罪にも解決にもならないからだ。

中継の際に、監督を映すたびに「コレがあの事件を起こした本人です」と毎回紹介してやればいい。そうでもしなければ、自分のやったことの重大さはわからないだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年11月28日 (水)

立正大学スペシャル講義

今日は会社の帰りに寄り道。

立正大学スペシャル講義
『中村征夫 ~海の警告に耳をすませ~』

中村征夫氏はこのブログの背景デザインでもあるし、何と言っても水中写真家。きっと海洋汚染、環境破壊に関する興味深い話が聞けるだろうと思って、多少風邪気味の体を押して聴講に行った。

ところが、である。

これがとんでもない期待はずれ。正直がっかり・・・。

写真家である中村氏に、多くを期待するのは酷かもしれないが、まず話が下手である。

しゃべりのプロではないから仕方ない、との見方もあるが、それにしても彼ほど著名なら人前でしゃべる機会も多いだろう。もう少し理路整然とした語りが欲しい。

それでも、講義の構成がしっかりしていて練れていれば、聴衆に訴えるものも多いはずだが、構成もかなりラフ、と言うかほとんど考えていなかったのでは?

少なくとも予行演習は一切していなかっただろう。事務局との内容のすり合わせもやっていなかったように思える。

何より、演題となった「海の警告」とは何なのか、何を訴えているのかが全く伝わってこなかったのは残念と言うほかない。

結局、素晴らしい水中写真が見られたわけでもなく、これといった新しい知識を得られたわけでもなく、単に“生”の中村氏を見ることができたという程度のものだった。

企画した立正大学の事務局も、もっと真剣に原稿チェックをすべきだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月10日 (木)

観劇Grandiva

お笑いがけっこう好き。

中でも、その道に精進し、大真面目にやるコメディは、上質の笑いだと思う。

クレイジーキャッツやビジーフォーが(古いな~)もしも楽器が下手くそだったら、あれほど面白くなかっただろうし、支持も得られなかっただろう。

アメリカ映画史に残るコメディアンも皆、踊りや歌が抜群に巧かった。

Grandiva さて、今宵は“男性コメディバレエ”のグランディーバ・バレエ団の公演を観に行った。
このグランディーバ・バレエ、言わずと知れた男ばかりのバレエ団。
ロッキーホラーショウばりの厚化粧を施して、クラシックバレエの名曲を踊るのである。

これで人を笑わせられるのは、彼らが須らくクラシックバレエの基礎をしっかりマスターしているからこそである。

ところが予想に反してこれが大マジ。笑いの部分は10%くらいだろうか。少なくとも50%くらいはお笑いかと思ったのだが・・・

2mに近い大男が、厚化粧にプリマドンナの衣装で踊るのだから、それだけでも滑稽と言えるのだが、バレエ自体は滅法正統派、スゴイのである。

どうも、マスコミで宣伝されているイメージが先行してしまったようだが、どうしてどうして、これは立派な「正統派クラシックバレエ」だ。

それでも時折見せるユーモラスな仕草は、最近忘れかけていた上質の笑いだった。

そして定番の「瀕死の白鳥」

これは凄かった。驚嘆すべき肩関節の柔らかさ、それを駆使した奇妙な動き。

短い一幕だったが、抱腹絶倒・・・

LIVEも良いが、たまにはこんな肩の凝らない“芸術”も良いもんだ。

GRANDIVA、4月から8月まで、実に61公演を全国各地で行う。このロングラン期間中の体調管理だけでも相当なものだろう。こんな点にもプロ根性が見える。

| | コメント (0) | トラックバック (0)